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漢方薬の副作用  ~間質性肺炎~

漢方薬の副作用  ~間質性肺炎~


現在、漢方薬は病院や薬局だけでなく、近所のドラッグストアでも簡単に手に入りますが、いずれにおいても用法・用量を含め、安全性に関してはいろいろと注意が必要です。副作用にはアレルギー症状のほか、肝機能障害に偽性アルドステロン症、腸間膜静脈硬化症など様々なものがありますが(副作用のない薬はありません)、中でも薬剤性の間質性肺炎は一時期インターフェロンと小柴胡湯との併用で問題になったこともあり、医療者の間でも関心の高い事項です(やみくもにC型肝炎に小柴胡湯を処方されていたのが問題であって、患者それぞれに合った処方、つまり「証」に応じた処方をしていなかったのが問題であったとも考えられています)。特に柴胡剤(柴胡はミシマサイコという植物の根を乾燥したものです)が問題となるわけで、空咳や息切れ、発熱などの自覚症状があれば、血液検査や画像検査で精査することが求められています。
ここで難しいのは柴胡剤(小柴胡湯のほか、大柴胡湯・四逆散・柴胡加竜骨牡蠣湯など)が優れた抗炎症作用を持っていることです。副作用のリスクをなるだけ避け、最大限の治療効果を得るためには、前述の「証」にあった治療が求められます。また、漢方医学だけでなく、現在日本では血液検査や画像検査など西洋医学との同時併用も保険診療で認められていますから、それらを駆使し有害事象を減らしていくことが必要です。

以下、少し私見を述べさせていただきます。
「特発性間質性肺炎」という難病があります。肺の線維化が進み、その結果としてガス交換に支障をきたし呼吸困難となります。有効な治療法は限られており、ニンテダニブやピルフェニドンは進行をある程度抑制するものの、完治は困難とされています。発症原理の解明に向け基礎研究は進んでいますが、5年生存率を考慮すると患者とその家族に結果を待つ猶予はないでしょう。
私の父も昨年この病気で他界しました。肉親として10年近く詳細を見ていた限り、まずは風邪をひかないことが肝要です。風邪をひくたびに一段階症状は悪化する印象です。前述の西洋薬に加え、途中から漢方薬、それも柴胡剤を併用しましたが、これは風邪の防止に有効であったように感じます。間質性肺炎の副作用を持つ薬を間質性肺炎の治療に使う、ということに躊躇する部分もありますが、有効であったように感じております(n=1ですから、あくまで私見です)。ただ、決定的な治療法のない難病に対し、患者とその家族は絶望感に打ちひしがれます。そんな中、漢方治療はある程度の助けとなり得るものと考えます。
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